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湖を飛び跳ねる魚。

2019/07/02

先日、佐鳴湖(さなるこ)という湖の周りを散歩した。佐鳴湖は浜松市の市街地から北西に3kmくらい離れたところにある。どの湖畔に立っても反対側の岸がはっきりと見えるくらいに小さい。人とその湖の近くで待ち合わせをしていたのだが、私はいつもどおり予定時刻よりも大幅に早く着いてしまった。

少し離れた場所に向かうときはだいたいかなり早くその場所についてしまう。念のために早く出るのではなく、予定までの時間を家で活用するのが苦手だから必要以上に早い時間に家を出ざるを得ない。例えば家を出る予定の時刻の20分前に準備が整ったときに、その20分をうまく活用することができない。それだけのまとまった時間があればいろいろなことができそうに思えるが、これがなかなかそうはいかない。本を読んだり動画を見ていても、出発時間が気になってまるで集中することができない。ちょっとした家事をしていても頭の片隅に出発時間がちらつき、まとまった作業をこなせない。

おそらく、これは自分の過去の経験に基いた、遅刻発生の予防のために身についてしまった習慣だと思う。子供の頃からそうであったが、一つのことに集中するとその他のことが一切目に入らなくなるところが自分にはある。そのせいで家を出るのが遅れしまったことが過去に何度もある。

それどころか、それまでの一部の記憶さえも完全に吹き飛ぶことさえもある。家を出ようと思って鍵を手にしたところで、他のやることを思い出してなにげなくその鍵をどこか(例えば本棚の上に)そっと置き、作業に取り掛かり、そしてそれが終わると鍵のありかが完全にわからなくなるというのはよくあった。

欠陥のある脳ではあるが、過去の失敗はしっかりと記憶しているようで、外出前になにかちょっとした作業を行うことに対してはっきりと拒否反応を示すようだ。そんなこんなで、居ても立ってもいられなくなり予定よりもずっと早く家を出て、この日も集合予定時刻の30分以上前には現地についてしまったので散歩をすることにした。

佐鳴湖は小さいながらもランニング用の道が湖を囲うように整備されている。数十分の間に10人以上のランナーとすれ違った。ちょうど時刻は18時に差し掛かるくらいで、太陽も程よく落ち涼しく走りやすそうだった。

水に触れるくらいのところまで湖に近づくことができたので、そこでぼーっとあたりを眺めていると、水面にいくつもの水しぶきが上がっていることに気がついた。よく見ると、魚がぴょんぴょんと飛び跳ねている。羽のようなヒレを持っているトビウオが、その泳ぐ速度に乗って水面から跳ね上がるのとは異なり、この湖の魚は体のバネを生かして勢いよく水を蹴るようにして、水中から飛び出してきている。

湖はひどく汚れているので水中の酸素濃度が低く、空気を吸うためにジャンプでもしているのかと人間的思考で捉えていたが、家に帰ってから調べてみるとどうやら違うらしい。水面付近にいる虫を食べるためとか、体についている寄生虫を落とすためであったりとか、理由は様々だそうだ。あれだけ汚れているので、寄生虫を振り払うためのジャンプなのだろうと思う。魚も大変だ。

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